AutoCADからBricsCADへ移行する場合、いくつかのファイルを移行することができます。その移行手順をご説明します。
1.AutoCADとBricsCADを並行して実行しながら移行する
- ネットワークフォルダの確立
- カスタマイズの移行
- 周辺機器の複製
- 不要なファイルは削除し最小限の移行を実施
- AutoCADを実行しながらBricsCADをテストして移行する
2.移行するツールを特定する
- カスタムCUI(標準の ACAD.CUIx を含む)、ACAD.pgp
- ツールパレット、LSP/ARX ファイルを含む
-標準の ACAD.LSP および ACADDOC.LSP
-VB および .NET ルーチン
-DST ファイル(シート セット)
-DWG/DWT テンプレートとブロック
-PC3 ファイル、PMP、プロッター - プロット スタイル、カスタム ハッチング パターン
- フォント(.shx ファイル)
3.移行時にクリーンアップ
- バックアップ ファイルを削除する
- 古いプログラムを削除する
- フォルダ構造を簡素化する
- ブロック/パレットをきれいにする
- 移行は最小限に限定する
4.基本的なサポートファイル
- ACAD,PGP は BricsCADでは DEFAULT.PGP となります。
- ACAD.LSP は BricsCADでは ON_START.LSP となります。
- ACAD.CUIx は BricsCADでは DEFAULT.CUI となります。
- ACADDOC.LSP は BricsCADでは ON_DOC_LOAD.LSP となります。
5.PGP File(コマンドエイリアス)の移行
コマンドエイリアスは、 *.pgp ファイル に保存されます。デオルトでは下記フォルダにある「DEFAULT.pgp」ファイルが使用されています。
c:\ユーザー(USER)¥[ユーザー名]¥AppData¥Roaming¥Bricsys¥BricsCAD¥[バージョンNo]¥ja_JP¥Support¥default.pgp
※上記フォルダの記載の [ ***] の中の名称はそれぞれの環境、BricsCADのバージョンにより異なります。また、AppData は隠しフォルダとなっておりますので、エクスプローラの[表示]タブの「■隠しファイル」のチェックをonにしてください。「■ファイル名拡張子」にもチェックを入れておくと、ファイルの拡張子が表示されます。
・AutoCADの場所から「ACAD.pgp」ファイルをコピーします。BricsCADの上記 「support」フォルダに貼り付け 「DEFAULT.pgp」の名前に変更してください。
6.LISP File (.lsp)の移行
BricsCADが起動すると、ON_START.LSPというAutoLISPファイルが自動的に検索され、サポートパスの通ったファイル内で見つかったコードが実行されるため、そのファイルが存在し、BricsCADがそれを見つけられることを確認する必要があります。ON_START を配置するだけです。BricsCADのサポートディレクトリの設定は、「設定」コマンドを使用して「プログラムオプション」-「ファイル」の下でこれを管理できます。
- AutoCAD の場所から「ACAD.LSP」をコピーします。BricsCADサポート フォルダに貼り付けし、ファイル名を「On_Start.LSP に変更します。
- キーファイルの名前を変更します
- ハードコーティングされたパスとAutoCAD固有のフォルダに注意してください。
7.Tool パレットの移行
ツールパレットは、ユーザーの効率を向上させます。通常、ツールパレットは「ベストプラクティス」の一部であり、既存のCADプラットフォームからインポートできます。
ツールパレットのエクスポート(AutoCAD側)
- 任意の図面で「CUSTOMIZE」と入力して、「カスタマイズ」ウィンドウを開きます。
- ツールパレットを右クリックし、「エクスポート」を選択します。
- .xtp ファイルを保存する場所を選択します。
- ターゲットシステム(またはターゲットプログラム)で、CUSTOMIZE コマンドを入力します。
- 任意のパレット名を右クリックし、[インポート]を選択します。
- 目的のフォルダを参照します。
- [閉じる]をクリックします。
ツールパレットをインポート(BricsCAD側)
- ツールパレットパネルを開きます。
- 「ツールパレット」パネル右端の「縦三点リーダー」アイコンをクリックして、「パレットをカスタマイズ」を選択します。「カスタマイズ」ダイアログボックスが開きます。
- 「カスタマイズ」ダイアログボックスの「パレット」パネル内で右クリックし、コンテキストメニューから「読み込み」を選択します。
- 「パレットの読み込み」ダイアログで、フォルダーを選択し、パレットファイル(*.xtp)を選択します。
- 「開く」ボタンをクリックするか、ダブルクリックしてパレットをインポートします。パレットがパレットリストに追加されます。
- 「閉じる」ボタンをクリックして、「カスタマイズ」ダイアログボックスを閉じます。
8.プロッタファイル(pc3、pmp files)の移行
BricsCADは現在のプロッタ、PC3ファイル、およびPMPを使用します。
- 現在の場所から現在のプロッタファイルを見つけ、BricsCADサポートフォルダーにコピーして貼り付けします。
- PC3ファイルは、下記フォルダに保存されます。
c:\ユーザー(USER)¥[ユーザー名]¥AppData¥Roaming¥Bricsys¥BricsCAD¥[バージョンNo]¥ja_JP¥PlotConfig¥*.pc3
※上記フォルダの記載の [ ***] の中の名称はそれぞれの環境、BricsCADのバージョンにより異なります。また、AppData は隠しフォルダとなっておりますので、エクスプローラの[表示]タブの「■隠しファイル」のチェックをonにしてください。「■ファイル名拡張子」にもチェックを入れておくと、ファイルの拡張子が表示されます。
9.CUIコンポーネントの移行
BricsCADの外観やユーザーインターフェース要素はプロファイルやCUIにより設定できます。
CUIコンポーネントの移行
- カスタム要素のみでクリーンは CUx を作成します
- AutoCADでCUIを開きます。カスタムCUIをエクスポートします。
AutoCAD CUI 転送タブを使用する要素 - 部分CUIを保存します。
- 部分的なCUI をBricsCAD CUI に読み込みます。
- リボンメニューまたは、ツールバーのある場所で、マウス右ボタンをクリックして、メニューの「カスタマイズ」を選択します。
- 「カスタマイズ」ウィンドウを開き、メニュータブの「BricsCAD」を選択し、マウス右ボタンメニューの「部分CUIファイルをロード…」を選択し、CUIファイルを選択しロードします。
BricsCADの環境が問題ないと確認できるまで、AutoCADは削除せず、残しておいてください。
10.シートセット(.dst)、図面テンプレート、ブロックの移行
シートセットファイル(.dst)、図面テンプレート(.dwt)、およびブロックは、現在のローカルの場所に置いておくことができます。
「設定」コマンドを使用して、それぞれのパスを参照し、それに応じて変更してください。
以上
BricsCADの詳しい情報は下記を!