BricsCAD 画層の管理(新規作成・変更)

画層とは、レイヤーとも呼ばれ、同じものです。画層を複数用意してそれぞれの画層に作図することにより、画層を表示、非表示、線種、色、非印刷、ロック等、細かな設定が可能となります。
図形は1つの画層に全て作図するのではなく、画層を分けて作図することをお勧めします。

●画層設定に関して

一般的に、画層やレイヤなどと呼ばれますが、BricsCADでは画層と呼びます。
画層は透明なフィルムのようなものとイメージしてください。

どのような作図をするか、画層を何枚使用するかなど決めて、各画層に作図していきます。

<上から見た状態>


<横からみた状態>


画層には、自由に名称をつけることができ、作成、削除が自由に行えます。

また、画層ごとに、非表示、保護、非印刷、色付けなどが行えます。

ただし、BricsCADでは、0画層、Defpoints画層は必ず存在し、名前変更や削除することはできません。
画層を作成しない場合、全て0画層に作図されます。
一枚の画層で、図形の一部を非印刷にしたり、非表示にすることはできません。

●基本的な画層(参考)

画層名線種線の太さ備考
極太線濃い灰色(8)CONTINUOUS0.7切断位置指定等
外形線黒(white)CONTINUOUS0.5オブジェクトの見える部分の形状
寸法線黄(yellow)CONTINUOUS0.18寸法値含む
かくれ線濃い灰色(8)HIDDEN20.18見えない部分の形状
中心線青(blue)CENTER20.18図形の中心を表す
想像線濃い灰色(8)PHANTOM20.18隣接部分を参考に表す
文字黒(white)CONTINUOUS0.35文字



●画層新規作成

画層を作成する場合は、名前を付けておきます。また、画層にはそれぞれ、色や線種を割り付けることができます。

【手順】

1.プロパティバーの「画層」アイコンをクリックするか、メニューの「設定」-「画層管理」-「画層管理」をクリックします。

画像の説明

2.図面エクスプローラ画層ダイアログが表示されます。
デフォルトでは、「0画層」があるだけです。
※この画層の名称を変更することはできません。
「新規」アイコンをクリックします。

画像の説明

3.新しく「新規画層1」として画層名が入力できる状態で画層が作成されますので、
ここでは、「寸法線」と名前を変更して「ENTER」キーを押して画層を作成しておきます。

画像の説明

4.色を変更します。色項目をクリックすると、「色を選択」ダイアログが表示されるので、
指定したい色を選択して、「OK」をクリックします。

画像の説明

5.再度、「新規」アイコンをクリックして、今度は画層名を「図枠」とします。
この時、寸法線を選択したまま、新規作成すると、選択された画層の属性を引き継ぎます。色が黄色となるので、紺色に変えておきます。
次に、「線の太さ」の項目を選択し、下矢印をクリックして「0.25mm」を選択します。

画像の説明

6.画層を削除したい場合は、削除したい画層を選択して、削除アイコンをクリックしてください。
削除できます。

画像の説明

7.画層が2つ作成できたので、図面エクスプローラ-画層ダイアログの右上の[x]ボタンをクリックして終了します。

●画層を変更する

画層を変更して、作図する方法を説明します。

【手順】

1.一旦、現在の0画層に矩形を作図します。「スナップ」をONにして、200×100の矩形を作図します。

画像の説明

2.次に、左上の「画層コントロール」の下矢印をクリックして、「寸法線」画層を選択します。
この時、画層の中に、「Defpoints」という画層が出来ていますが、こちらは、自動的に作成される画層です。
削除、リネームは出来ませんので、そのままにしておいてください。

画像の説明

3.画層が「寸法線」に変わりますので、そのまま、矩形に「寸法線」コマンドで寸法を入力します。
寸法線の色が黄色になって作図できます。

画像の説明

4.そのままの画層で、図枠用の矩形を0,0原点から横420、縦297で作図します。
黄色の線で矩形が作図されますが、その矩形を選択し、画層を「図枠」に変更します。

画像の説明

5.図枠を簡単に変更することができます。
先に画層を変更して作図していけば、図形を選択する手間は、省けます。
間違えて、違う画層に作図してしまった場合、今のように簡単に変更できます。

画像の説明

以上

BricsCAD 印刷のページ設定登録

「印刷設定を簡単にするためのページ設定登録方法」について説明します。
(※ファイルに登録されますので、共通で使用するテンプレートファイルに登録しておくと便利です。)

印刷する為には、プリンタ、用紙、印刷範囲、印刷尺度、印刷スタイルテーブル、用紙の向きなどいろいろな設定が必要です、
あらかじめそれらを「ページ設定」として登録しておくことにより、印刷する時に選択して簡単に印刷設定することができます。

画像の説明

●設定方法

・BricsCAD V23-V24
・BricsCAD V19-V22

・BricsCAD V23-V24の設定

1.メニューの「挿入」-「ページ設定管理」を選択します。

2.「図面エクスプローラ」が起動し「ページ設定管理」が選択されて表示されます。

3.「ページ設定管理」の「新規」アイコンをクリックすると、「新規ページ設定」ダイアログが表示されるので、印刷対象のレイアウトを「●モデル空間 or 〇ペーパー空間」 にするかを選択し、「名前:」の欄に印刷設定用の「ページ設定名」を入力して「作成」ボタンをクリックします。

4.「ページ設定」ダイアログが表示されます。「ページ設定名」①が表示されています。
後は、通常の印刷する設定を設定します。設定が完了したら、「OK」ボタンをクリックします。

5.「図面エクスプローラ」ダイアログが再度表示され、「ページ設定管理」項目に設定した名称が追加されます。
後は、図面エクスプローラを閉じて、設定は完了です。
複数の用紙サイズ、尺度で登録しておくと良いでしょう。

・BricsCAD V19-V22の設定

1.メニューの「ファイル」-「ページ設定管理」を選択します。

画像の説明

2.「図面エクスプローラ」が起動し「ページ設定」が選択されて表示されます。

画像の説明

3.「ページ設定」の「新規」アイコンをクリックし、「新規ページ設定」ダイアログにて
〇モデル空間 か 〇ペーパー空間 にするかを選択し、「名前:」の欄にページ設定名を入力して「作成」ボタンをクリックします。

画像の説明

4.「ページ設定」ダイアログが表示されます。ページ設定名が表示されています。
後は、通常の印刷する設定を設定します。設定が完了したら、「OK」ボタンをクリックします。

画像の説明

5.「図面エクスプローラ」ダイアログが表示され、設定した名称が追加されます。
後は、図面エクスプローラを閉じて、設定は完了です。
複数の用紙、尺度で登録しておくと良いでしょう。

画像の説明

以上

KBCTOOL2 40.文字入力・数値カウントアップ

KBCTOOL2(LISP版)の使い方の解説です。

40.文字入力・数値カウントアップコマンド

 文字入力を行うにあたり、接頭。接尾文字を追加し、カウントアップ部のカウントアップを自動、手動で行うことができます。
カウントアップは、無しと10進、16進、8進で行えます。
自動カウントアップは、方向と間隔と回数を指示しカウントアップ入力できます。

【操作】
1.画像の説明 文字入力・数値カウントアップコマンドアイコンをクリック。

画像の説明

●カウントアップしない場合


2.入力文字枠の真ん中の枠に入力したい文字を入れます。

3.カウントアップの枠で ●無し を選択し、文字高さ、尺度を選択します。

画像の説明

4.挿入位置を指示と出るので、一旦、文字を表示させる為、どこでも良いのでマウスをクリックします。
 次に、カーソルに入力したい文字が表示されるので、今度は配置したい場所を指示します。

画像の説明

5.文字入力は完了です。

●手動でカウントアップしたい場合


2.カウントアップしたい数値を入力文字枠の真ん中の枠に入れます。
 数値以外の文字を接頭か接尾に入力します。
 ※文字と数値は分けて入力してください。

3.カウントアップ方向と間隔で、●自動連続無 を選択します。

4.カウントアップの枠で 10進、16進、8進を選択します。
文字高さ、尺度を選択します。

画像の説明

4.挿入位置を指示と出るので、一旦、文字を表示させる為、どこでも良いのでマウスをクリックします。
 次に、カーソルに入力したい文字が表示されるので、今度は配置したい場所を指示します。
再度、配置したい位置を指示します。カウントアップしながら文字を入力できます。

画像の説明

5.「ENTER」、「Esc」をクリックして完了です。

●自動でカウントアップしたい場合

2.カウントアップしたい数値を入力文字枠の真ん中の枠に入れます。
 数値以外の文字を接頭か接尾に入力します。
 ※文字と数値は分けて入力してください。

3.カウントアップ方向と間隔で、●上下左右を選択し、間隔、回数を入力します。

4.カウントアップの枠で 10進、16進、8進を選択します。
文字高さ、尺度を選択します。

画像の説明

4.挿入位置を指示と出るので、一旦、文字を表示させる為、どこでも良いのでマウスをクリックします。
 次に、カーソルに入力したい文字が表示されるので、今度は配置したい場所を指示します。
入力した方向、間隔、回数分カントアップしながら文字が入力できます。

画像の説明

5.完了です。

KBCTOOL2(LISP版)の紹介ページ

BricsCAD 文字の修正に関して

文字を修正する場合、修正方法が2通りあります。
(※テキストのインプレース編集対応は、BricsCAD V18.2からサポートされています。)

画像の説明

文字の編集には、「インプレイスエディタ」方法と「ポップアップダイアログ」の方法があります。

●設定方法

1.コマンドラインに 「 TEXTED 」と入力し「Enter」をクリック。

画像の説明

2.値により、動作が変わります。文字をダブルクリックして動作します。

 0か2 = インプレイスエディタ  画面上の文字をそのまま修正する

画像の説明

 1   = ポップアップダイアログ  にて修正します。

画像の説明

以上

BricsCAD 画面構成(各名称)

V23よりMENU画面が多彩になりました。

BricsCADの画面構成の説明です。V21での画面です。
リボンメニューは初期値では表示されていません。その他のメニューも使用端末などで
変更できますので、多少違ってきます。

1.タイトルバー
 タイトルバーには、現在のBricsCADのライセンスレベル及び、アクティブウィンドウのファイル名が表示されます。
初期値は「Drawing1.dwg」ですが、保存時にファイル名を変更して登録してください。

2.メニューバー
 メニューがおおまかに分類されており、その分類名がメニューとして表示されています。
各メニューを選択すると、それぞれのサブメニューが表示されます。

3.ツールバー
 各細かなメニューの分類毎にコマンドが集まり、それぞれ、ダイレクトにコマンドを起動できるようにアイコン化
されています。ツルーバーも良く使用するコマンドツールバーのみを表示したり、あまり使わないコマンドは非表示に
したり、自由にカスタマイズできます。

4.リボンメニュー
 リボンメニューは複数のタブで構成されており、各タブにはそのタブに関連したコマンドが大小のアイコンで表示
されたパネルに配置されています。タブを選択すると表示が切り替わります。

5.ドキュメントタブ
 現在読み込まれているファイル名がタブに表示され、そのタブを選択することにより簡単に表示を切り替えることができます。

6.作図領域
 クロスヘアカーソルを使用して作図を行う領域です。作図の補助となる、グリッドを表示することもできます。
作図領域の色は自由に変更できます。

7.ルックフロムコントロール
 表示の座標系を変更することにより、三次元などの図形の見方を簡単に変えることができます。

8.プロパティーバー
 図形の作図画層や色、線種、座標などの情報を確認したり、変更することができます。

9.「モデル」と「レイアウト」タブ
 BricsCADの作図空間には、「モデル空間」と「レイアウト空間」の2種類があり、用途や作図機能によって使い分けることができます。
それぞれのタブを選択することにより切り替えできます。

10.プロンプトメニュー
 オプションコマンドがそのままメニューとして表示されます。

以上

BricsCAD 直線の作図(ダイナミック入力、相対座標入力)

正確な図形を描くには、長さと角度の指定が必要です。
BricsCADでは正確な図形を描くために、ダイナミック入力、絶対座標、相対座標、極座標入力の4通りの方法があります。

画像の説明

●ダイナミック入力作図

まず、ダイナミック入力の場合、設定を確認します。LINEコマンドを実行し、始点を指示してから直線の伸ばしたとき、長さを入力する枠と角度が表示されている場合、ダイナミック入力がONとなっているので、そのまま、次の作業を行ってください。
直線だけで、何も表示されない場合は、ダイナミック入力がOFFとなっているので、画面右下にあるステイタスバーの「ダイナミック」の項目をクリックし、ONにしてください。

画像の説明

45°の角度の100の長さの線を作図してみます。

1.コマンド選択「線分」ボタンを選択します。

2.直線を引くための始点を指示します。

3.長さ入力の欄が青色になるので、直接その枠に長さ 100 を入力します。ここで「ENTER」キーをクリックすると決定してしてしまうので、「TAB」キーを押してください。

4.長さが100に固定され、角度入力の欄が青に変わり角度が入力できます。45と入力し「ENTER」で決定します。

5.間違って決定してしまった場合は、キーボードから「U」を入力することにより1つ前の状態に戻ります。(入力は半角文字です)

6.終了するには、再度「ENTER」キーをクリックしコマンドを終了します。

●相対座標で線を作図

指定した位置から作図したいポイントまでの線の作図方法を説明します。キーボードからの数値入力となります。LINEコマンドを実行し、始点を指示してから直線の伸ばした位置までのx座標、y座標をキーボードから入力し、実行します。
単純に X座標 100 Y座標 200 の位置へ作図したい場合、100,200 と入力すると絶対座標に作図されます。
相対座標で入力したい場合、@100,200 と先頭に @ を付けると相対座標となります。

1.コマンド選択「線分」ボタンを選択します。

2.直線を引くための始点を指示します。

3.コマンドラインに @100,200 と入力し、「ENTER」キーをクリックすると決定します。

4.この時入力、x、yの数値は、始点からみて上方向、右方向はプラスの数値を、下方向、左方向はマイナスの数値を入力してください。例えば、左下に引きたい場合は、@-100,-200 となります。

5.終了するには、再度「ENTER」キーをクリックしコマンドを終了します。

以上

BricsCAD ハッチングのカスタマイズ

BricsCADのハッチングパターンをカスタマイズする方法です。

【操作】

1.まず、カスタマイズファイルの作成場所を確認します。

[設定]-[設定]-[プログラム オプション]-[ファイル]を選択
「ファイル サーチ パス」を選択してください。
右端に[…]のアイコンが表示されるので、このアイコンをクリック。

画像の説明

通常カスタマイズファイルの作成先は「Support」フォルダとなります。
「Support」フォルダは、「c:\Program Files\・・・」ではないほうです。

画像の説明

ユーザー毎に設定される、フォルダーの方をクリックすると、全て選択状態となるので、マウス右ボタンのメニューでコピーします。
(Windows7の場合、c:\Users\ユーザー名\AppDate\Roaming\Bricsys\BricsCAD\バージョン\ja_JP\Support\ となっているフォルダです。)
「設定」のダイアログは閉じます。

2.次に、エクスプローラーを起動して、今コピーしたフォルダー情報を下図の赤い枠の所にコピーして、「Support」フォルダーを開いてください。

サポートフォルダー

3.ここに、「メモ帳」などのテキストエディタでハッチングパターンを登録する「*.pat」ファイルを作成します。

画像の説明

ファイルの作成書式

例)
TESTHACH.pat

ファイルの内容
 ーーーーーーーーここから
 *TESTHACH, ;テストハチングパターン [#d268dafd]

 45,0,0,0,20
 45,2,0,0,20
 45,4,0,0,20
 ーーーーーーーーーここまで
以上

画像の説明

<内容説明>

ファイル名
TESTHACH.patとし、拡張子は「pat」としてください。

●記載内容

 *TESTHACH(ファイル名を書きます。),  ;コメントが書けます。無くてもOK [#w2f99d41]
※ファイル名の最後は必ず、”,” で区切ってください。*は必ず先頭に記述してください。

45,0,0,0,20 (これで1本の線です)

内容、45は 45度の角度の線
次の0,0はラインの開始位置、X,Y座標です。2本目の線との間隔や、破線の場合のズレが発生できます。

4番目の 0 は、2本目のY方向の開始位置です。
最後の 20 は 1本目と2本目の間隔です。

画像の説明

パターンは実線の場合は、以上でOKです。

破線の場合は、最後に
破線のラインの長さと空白の長さを指定します。

ハッチングパターン作成

最後に、ファイルを保存して終了です。
ハチングの「パターン」の「種類」を「カスタム」にして名前の[…]アイコンをクリックすると、作成したファイルが表示されます。選択し、OKで完了です。

BricsCAD 平行線の作図(オフセット)

BricsCADで作図にあたり、平行線を作図する方法です。
いろいろな方法がありますが、オフセットコマンドを使用した方法を説明します。

画像の説明

今ある線を距離を指定して平行に作図することができます。

●オフセットコマンドを使用したライン作図

1つの斜め線に100mm離して同じように線を作図します。

1.コマンド選択「オフセット」ボタンを選択します。メニューの[修正]-[オフセット]からも選択できます。

2.コマンドラインにオフセット距離を入力と表示されるので、100と入力し「Enter」をクリックします。

3.コマンドラインに「図形を選択」表示されるので、オフセットしたい図形を選択すると、カーソルがある方向に100mm離れて図形が表示されます。どちら側に作図したいか、カーソルで選択します、両側に作図したい場合は、「B」を入力します。

4.今回は、右側に作図してみますので、右をマウスでクリックします。再度、図形を選択すると、その図形から100mmの位置に作図できます。終了する場合は、「ENTER」で終了です。

以上

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